「健康寿命を延ばす目的って?」と聞かれて、「生き生きと楽しく暮らすため!」と答えられても、正直ちょっとピンと来ない…という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、「お金」という視点から、健康寿命を延ばすことの価値を考えてみたいと思います。
■ 結論:健康寿命を延ばすと、1000万円投資したのと同じ効果が!?
例えば、65歳から平均寿命まで、健康を保ち病院通いや介護をあまり必要としなかった場合、どれくらい医療費が節約できるのか。
「一般・低所得」の「男性」の場合、65歳から平均寿命の81歳までの17年間でかかる医療費の自己負担額は約176万円です。
この金額、投資に置き換えると──
元本1,000万円を年利4%で4年2ヶ月運用した利益とほぼ同じなんです!
つまり、「医療費がかからない体を保つ」というのは、「1000万円を4年投資して得た利益」に匹敵するくらいの価値があるということ。
しかも、実際に1000万円を投資用に用意するのはそう簡単ではありませんよね。
※投資については人それぞれ色々な考え方があるかと思いますが、あくまで、分かりやすく表現するための「投資例」として、一例を記載させていただきました。
■ 歩くだけでも健康寿命は延ばせる!
もちろん、これは少し極端な例かもしれません。
でも、「健康でいられれば医療費がかからない」=「出ていくお金が減る」というのは、まぎれもない事実です。
実際、私の母は毎日、朝晩に30分程度歩いていて、少ない年金だけで生活できています。
毎日歩くだけでも、健康寿命を延ばす効果が期待できるのです。
必要なのは、シューズやウエアをそろえる程度の出費と、ほんの少しの自分の時間だけ。
大きなリスクもなく、ほとんどお金もかからないのに、年間10万円以上の医療費削減につながる可能性があるとしたら――これはもう、“小リスク・ハイリターンの投資”と呼べるのではないでしょうか。
しかも、歩くことで気分が前向きになったり、生活にハリが出たり、散歩仲間との交流で新たな人間関係が生まれることもあります。そういった意味でも、幸福度の向上につながる習慣です。
こんなにコスパの良いこと、他にはなかなか見つからないと私は本気で思っています。

■ 性別・所得別の老後の医療費負担をチェック!
参考までに、65歳以降に必要とされる医療費の自己負担額を、性別・所得別にまとめました。
性別 | 期間 | 一般・低所得者 | 現役並み所得者 |
---|---|---|---|
男性 | 65歳~81歳(17年間) | 約176万円(年平均10万円) | 約291万円(年平均17万円) |
女性 | 65歳~87歳(22年間) | 約191万円(年平均8万円) | 約375万円(年平均16万円) |
※出典:厚生労働省「生涯医療費(令和3年度)」
■ おわりに:健康は“出費を減らす資産”
健康でいることは、医療費という支出を減らしてくれる「資産」のようなもの。
これから先、「年金だけで足りる?」「保険に入るべき?」と不安になることもあるかもしれません。
そんなときこそ、まずは体を動かすところから始めてみませんか?
毎日30分のウォーキングからでも、「お金に換算できる健康効果」は、きっとあなたの未来を助けてくれますよ。
ではまた!
コメント